Agile2018 in San Diego に行ってきました - その1

2018年8月6日〜10日までカリフォルニアのSan Diegoで行われていましたAgile2018というカンファレンスに行ってきました。クロージングトークブログ書くまでがAgile2018だよ、とは言われなかったのですが、せっかくなので、色々書いておきたいと思います。具体的なセッションの内容については、動画とかを貼りつつ見ながら書きたいので、まずは、ざっくりした内容を書きたいと思います!

Agile2018とは

www.agilealliance.org

世界中のAgile好きが集まってワイワイする会、みたいな感じかと思っています。今年はサンディエゴで開催されましたが、来年はワシントンD.Cでやるみたいです。

San Diego Marriott Marquis & Marinaが会場だったのですが、めちゃくちゃ綺麗で素敵な場所でした。(語彙力)

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参加して思ったこと

Code of Conduct による安全性

まず、個人的にありがたかったのは、いまいちな英語しか話せない状態で単身乗り込んで行っている身としては、自分なんかが参加してしまって良いのかというような罪悪感が少なからずあったのですが、主催側からCode of Conductの説明をしてもらって、自分にもちゃんとこの場を楽しめる権利があるんだな、という実感が持てたことです。

Code of Conduct | Agile Alliance

特に英語が分からなかったり伝わらなかったりしたときは心が折れそうになったんですが、こういうことを言ってもらっていると、参加者として安心感があるし、逆に日本に来た日本語不得意な方とかにも、こういうことは積極的に言っていくべきだなという気付きがありました。

ディスカッションを推奨する会場設計

日本のカンファレンスと違うなー、と個人的に強く思ったのは、常に誰かと話すように会場が設計されていなるな、ということです。他の海外カンファレンスに行ったことがないので、これがAgileカンファレンスだからなのか、海外カンファレンスだからなのか分かっていないのですが。

セッションを聞く席も、食事の席もすべて丸テーブル+イスになっていて、強制的に知らない人と距離近めで座ることになります。なので、セッションの前とか食事中とか雑談をすることも多かったです。

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座席はいつもこんな感じ

仮に一人でテーブルに座っていても、誰か座ってきた人が挨拶してきて、雑談が始まります。(もちろん、スマホいじってて、雑談しない人とかもいるんですが)

雑談で印象深いのは、フランスから来た方に「ワールドカップ優勝おめでとうございます」という話をしてたら、「日本もだいぶ強くなったよね」と言われて、「いやまだまだ世界との差はありますよね」と返したら「でも、1998年の時は、かなり差があると思ったけど、今はその差もだいぶなくなってきたと思うよ」と返されて、フランスの方から見てもそう見えるのかと(全然関係ないから止めます)

それと、セッションが始まる前に「セッション始めるまで、あと12分あるけど、今度プロダクトオーナー向けに研修やるから、研修資料見て、コメントしてくれない?」と話かけられ、言われるがままコメントしたら、「コメントしてくれた人にはプロトタイプのリンクをメールで送ってるだけど、LinkedInやってる?やってないの?おー、それは残念。。。コメントしてくれた人と記念撮影してるから、写真撮ってくれる?」みたいな感じで、すごい勢いの人がいました。

一応、多少は話せたのですが、やっぱりついていけないことも多く、もっと色んな人と深掘りするような話が出来たら良かった。。。というのが正直な感想です。英語学習のモティベーションが上がりました。

何のために来たのか

初日のランチで、偶然Esther Delbyさんと一緒になりまして、例によって雑談をしていたのですが、「それで、あなたは何のためにこのカンファレンスに来たの?」と聞かれて、「どんなものなのか様子を見に」とかは言えず、もにょもにょした答えしか出来なかったので、それ以来、何をしに来たんだろうか、と遅ればせながらしばらく考えてました。

もちろん色々刺激はあるし、知らないこともあるので勉強にはなるんですが、セッションを聞くだけなら録画を観れば良いし、やっぱりわざわざ現地に行く意味としては、コミュニティとしての相互作用なんだろうな、ということを考えていました。だからこそ、もっと英語を話せるようにならないとあんまり行く意味がないな(薄れるな)というのが個人的な感想です。

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建設的相互作用を起こしたかったのですが・・・

例えば、組織の学習を阻害する要因は何だと思う?というディスカッションをしているときに、話し相手(アメリカで勤務)が「上司に悪い内容を報告しない」と言っていて、なぜか報告しないのかと聞いたら「評価が下がるから」と言われたわけです。それを聞いて、言われてみれば(一般的に)日本よりもっと評価が厳しく解雇とかされるアメリカで心理的安全性を確保するのって、より難しいのかも、という気付きがありました(本当かどうかは知りませんが)。こういう気付きが会話から生まれるのが好きですねー

どれだけ無駄なく学習するか、に注目が集まっている?

これは、もうちょっとセッションを振り返りつつ、具体的に改めて書きたいですが、雑に全体的な感想として思うことは、Agileってものすごく雑に言えば、より良いものとか、やり方とかを見つけていく(uncovering better ways)ってことだと思うのですが、そのためのアプローチとして、「実際にやってみて知る」とか「ドキュメントを読んで勉強する」とか「誰かに教えてもらう」とか色々ある中で、どうやれば効果的に(成果:アウトカムを出せる形で)学習する(見つける)ことが出来るのか、という話が多かったのかな、という印象を持ちました。

(個人として、ここ1年半〜2年弱ぐらい、認知とか学習、モチベーション辺りの科学的な内容の勉強をしているので、ある程度それのバイアスがかかっている予想もしていて、注意が必要なのですが、)

実際に、脳の話をしているセッションもいくつかありましたし、個人と組織で違う側面もありますが、ざっくり言えば、「人間って(脳の仕組みとか社会心理とかで)こういう性質を持ってるという現実があるから、それの中でうまくやるにはこういうことをしたら良いんじゃないかな」という話をしている気がしていました。

つまり、もちろん失敗を恐れずに挑戦することは大事なのですが、ある程度科学的に証明されているようなことを自分たちで再現して失敗するのは無駄だし、アウトプットだけ出してアウトカムが出ないようなプロセス回して学習しようとしても無駄だし、ということで、逆にその辺りをよく知れば、うまくやれることが増えるのでは、ということかなと思っています。

例えば、人間がコンテキストスイッチに弱いことを能力的に克服しようとしても無駄だし、システム思考で言う相殺フィードバックを知っていたら短絡的な解決策にトライすることはないかもしれないし、内発的動機付けされた方が成果出るのに外発的動機付けに注力するのは効率悪いし、みたいな感じかなと。

まあ、全然これまでを知らないですし、元々こんな感じの内容だったのかもしれないですが、個人的にやっていることと近い内容を感じることが出来たのは嬉しかったです。

San Diego 良いところ

最後は、カンファレンスの内容とは関係ないんですが、サンディエゴとても良いところでした。 海外に1人で行くのは初めて、かつ、他のところもそんなにたくさん行ったことがあるわけではないのですが、サンディエゴは気候的にも街の雰囲気的にもとても過ごしやすかったです。

気温はそれなりに高かったのですが、天気が崩れることは少ないようで、カラッとしていて、とても快適でした。地元出身というご年配の女性が「今来ている方には本当に申し訳ないです。私が生きてきた中で、一番ひどい夏です。毎日暑くて死にそう」みたいなことを言っていたのですが、1日でも日本に来たら簡単に記録更新出来ますよ、と思ってました。

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Santa Fe Depot 駅(宮沢りえとは違う場所)

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何度かお邪魔したスーパー

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打ち上げで行ったベルモントパークのビーチ

あと、BIRDとかLIMEというセグウェイを使った電動スクーターが街中に置かれていて、乗っている人もたくさんいました。簡単に乗れて、ちょっとした移動をして乗り捨てられるので(多分)、旅行客には良いものだなーと思います。

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こんな感じで置かれています

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ハンドルはこんな感じです

とりあえず、その1は以上で、折を見て続きを書いていくつもりが今のところはあります・・・