2019年に実施した1on1のふりかえり

この記事は、1on1 Advent Calendar 2019の8日目の記事となります。

ふりかえりのやり方

1on1をやるときに、Box Notesというドキュメント共有ツールを使って、自分と相手で話すこと・話したことの内容を記録をしているので、ざっと内容を読み返して、今年実施した1on1についての所感を記載していこうという考えです。

自分が開催しているグループメンバーとの1on1とか、自分の上司と実施している1on1とか、たまに実施する少し離れた人との1on1とか、対象・内容が色々あるのですが、今回は、自分が開催しているグループメンバーとの1on1を対象に実施。

(相手もあるので)あまり具体的な内容に触れるつもりはありませんが、今回対象にした人数は4名、言語は日本語、頻度は隔週(予定が合わず間隔が空くときもありましたが)、1人あたり大体20回ぐらい実施しました。ちなみに、自分の会社内での役割の変更によって1on1を始めることになって、今年の1月末ぐらいから開始したので、去年は実施していません。

所感

思った以上に最初から今と同じことを話している

一番驚いたのは、読み返してみると、「あれ、これこの前の1on1のログだっけ?」というぐらい同じような話を最初からしていた、ということです。体感としては、「定期的にコミュニケーションを取って、どんどん改善しているぜ(どやあ)」ぐらいに思っていたんですが、そうでもなかったのかもしれません。

もちろん、成長を感じる部分とか、具体的によくなっているところとかもたくさんあるので、「無駄でした」という意味ではないのですが、重要なところにちゃんとフォーカスできていないのかもしれないな、という感想を持ちました。

具体化と抽象化両方の話を自分がよくしている

目標設定とかこれからやることに対しては、できるだけより具体的なイメージを持った方がやりやすいのでは、という話をよくしていて、一方で、課題とか問題解決に関しては、それ自体にこだわるよりも少し抽象化した捉え方をした方が学びになるのでは、みたいな話をよくしていることに気づきました。

この話自体そんなに変な話はしていないかなと思っていますが、仮に「具体化が大事」「抽象化が大事」とか方法論的な形で捉えられているとすると混乱を招くかもしれないので、これから説明するときは気をつけよう、とか、実際複雑な話になっていないか今度聞いてみようかな、という類の所感でした。

ささいな話が大事なのかもしれない

たとえば、目標設定にしている内容とか「半期でこれ」みたいな話は、人数がそれほど多くないこともあって、だいたい覚えているのですが、「○○ってどうなっているんですかね?」みたいな、ちょっとした質問・疑問は、そういえばそんな話したかなぁ、ぐらいであまり明確に記憶には残っておらず、恐らく自分の中であまり重要な内容だと捉えていないのだろうなと感じました。

ただ、ささいなことほど意外と聞きづらくて(聞く機会がなくて)、でも、当人にとっては気になってもやもやしてしまう内容だったりする、ということもあると思いますので、1on1で聞く場があるのは便利なのかな、という感想を持ちました。

来年からの1on1をどうしていくか

もともと自分は1on1は便利だけど、1on1に頼るのはあまり健全ではないのでは、という考えを持っています。それは、1on1という閉じられた会話で考えたり学んだりするよりも、もっとチームで考えたり学んだりする方が望ましいんじゃないかなぁというのが主な理由なのですが、一方で、「それはそれ、これはこれ」で良いのかな、という気持ちも最近は芽生えつつあります。

たとえるなら、野球やサッカーがチームプレイだとして、チームでのノックやセットプレーの練習だけが重要なのではなく、個人の素振りとかシュート練習もまた重要で、単に素振りをするよりも、自分を客観的に見て、助言して、素振りによる上達の効率を上げてくれる人がいたら、それはそれで良さそう、という感じです。素振りも、友だち同士で見せあって教え合うことも良いことだと思いますが、「それはそれ、これはこれ」で良いものかなと。

そうなるとメンター側として一番怖いのは、自分の変な助言によって、変なフォームを覚えさせてしまうことで、それを防ぐには、メンター側がちゃんとしたセオリーを学び(自分独自の方法はできるだけ避けて)、1on1に限らず頻繁に観察して、適切な助言をできるように努めつつ、成果について一緒に一喜一憂していく(何かを上から教えて満足して終わりではない)ことが大事なのかなと、志を新たにしました。

で、具体的には何をするの?というところでは、細かくは各人に対して異なるところはあるのですが、ざっくり言えば、目標というか成し遂げたいこと、という点ではもっとシンプルに分かりやすくして、それにフォーカスした話を中心にするようにして、一方で、雑談というかそれほど大事ではないと今は思っている内容についての話は、明確にアジェンダを設けて時間枠を作るとか、より話やすい形に変えていこうかな、などと考えています。

学習科学ハンドブック 第二版 第1巻: 基礎/方法論

学習科学ハンドブック 第二版 第1巻: 基礎/方法論